Lifestyle Innovation | Soseki21

つぶやきのまとめ。とりとめのない思考を書き綴っています。

『頭がよくなる思考術』白取春彦

頭がよくなる思考術

 

白取春彦著『頭がよくなる思考術』読了。素晴らしい本。各見出しの終盤近辺に、必ずぐさりと刺さる鋭い文章が配置されている。ほとんど引用はない。哲学を基盤に、みずから考え抜いた言葉=思考がたまらない。結局、全ページに付箋が立ち、2度読み直した。何度も読み直したい一冊。

白取氏の本は『超訳 ニーチェの言葉』を先に読んだ。ニーチェにはたいへん失礼だが、だんぜん白取氏の自著のほうがよいと感じた。とはいえ、ニーチェの思想の本質を基盤としているからこそ、この本の文章は鋭い光を放つのではないか。体得されている印象。

難しい本を読むことは、理解できない人間に接すること同じで、読書によって人間はやさしくなれる、と著者は解く。さらに「本を読まないでいる人間に恐ろしさを感じる」と言い切る。その通りだなあと思った。他者を理解するエクササイズに読書は最適。

「幸せ」ではなく「満足」を求めよ、という言葉もあった。幸せの語源は日本語の「仕合わせ」をはじめ、英語もドイツ語も「偶然」という意味から発している。偶然に期待している限り、自分では幸せになれない。しかし「満足」であれば自分で得られる。

机に座って考える必要はないし、ぼーっとしている時間や眠っている間にも頭は働いている。だから机にしがみつかなければ考えられないという常識を捨てよ、という指摘にも納得。オート思考を獲得して、常に「言葉で」何かを考えている状態になると素晴らしい。

私欲にこだわったり空気ばかり読んだりすることに力を注ぐのではなく、忌憚のない率直な意見を交わすことは大切だと思う。また、わからないことに出会って苦しむからこそ芸術の輝きも生まれるので「わからないことから逃げるな」もキモに銘じておきたい。

さすが長期的に愛され続けているジェリー・ミンチントンの名著を発行している出版社、ディスカヴァー・トゥエンティワンさんだけあって、本の体裁もコンパクトで持ちやすく、警句の編集の仕方も素晴らしいと感じた。よい本に出会うことができて「満足」。

 

4月17日 追記:

白取氏を白鳥氏と誤字しておりました。著者の名前を間違えるのは大変失礼なことだと思います。申し訳ありませんでした。

 

超訳 ニーチェの言葉

超訳 ニーチェの言葉

 
うまくいっている人の考え方 完全版 (ディスカヴァー携書)

うまくいっている人の考え方 完全版 (ディスカヴァー携書)