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つぶやきのまとめ。とりとめのない思考を書き綴っています。

日本語を学ぼう。

にほんご:Soseki21ブログ


仕事の文章では使いませんが、ぼくは意識的にSNSでは「です、ます調(敬体)」と「だ、である調(常体)」を混在させた文章を書いています。これは(何度も説明した気がしますが)冷泉彰彦氏によると「コードスイッチ話法」と呼ばれていて、親近感と冷淡さによってリズムを作り出す「話法」です。

コードスイッチ話法の代表的なものは冷泉彰彦氏も挙げている通り、学校のセンセイのお話ですね。「さあ、授業の時間だ(常体)。みんな用意はできましたか?(敬体)それじゃあ、はじめます(敬体)。今日は漱石だ(常体)」のように。政治の演説を聞いていても、説得力のある方はこういう語り口調。

先日、大学の恩師である小森陽一氏が同窓会で講演した映像を拝見したのですが、センセイはプラハで育ったので日本語が苦手だった。そして日本に来て「書き言葉」で喋っていたために、みんなにクスクス笑われたそうです。日本語には「話し言葉」と「書き言葉」があることを知ってショックを受けた、と。

小森陽一氏の講演では「ね、さ、よ」もどのように使えばいいのか分からなくて悩んだ、ということをお話されていました。個人的なテクニックを披露しちゃうようですが、SNSの発言はコードスイッチ話法+「ね、さ、よ」によって冷淡さを払拭してぐっと親近感を上げることができます。ですよね(笑)

統計をとったことがないのでデータ的裏付けはありませんが、おそらく「炎上する言語」は敬体(です、ます調)ではなく、常体(だ、である調)で書かれていて、話しかけるように書かずに論文調なのではないか。だから冷たいイメージを与え「上から目線」などと言われてしまう。たとえ正論だとしても。

上司と部下のコミュニケーションも同様で「だからお前はダメなんだよ(常体)」ではなく、意識的に怒りをこらえて「だからあなたのそういうところには改善の余地があると私は考えますよ(敬体)」のように敬体で語り、他者否定ではなく、自分の考えを語ると受け入れられやすいのではないでしょうか。

実はコードスイッチ話法+「ね、さ、よ」は10年以上ブログを書き続けてきて、自分なりに工夫して編み出した個人的な「秘術」です。しかし、別に特許とるつもりも独占するつもりもないので語っちゃいました(笑)会えば素敵な人物なのに「なぜかSNSで嫌われるんだよなあ」という方はぜひお試しを。

付け加えるとにんげんは言葉で思考しているので、コードスイッチ話法の冷淡+親近感のリズムをつかむと、リアルな社会でも、にんげん的な拡がりができます。ぼくはまだこの「術(テクニック)」を完全に修得していませんが、アタマが切れるのに親近感のあるひとになれる。表層的じゃダメですけど。

日本語はハイコンテクストな文化によって培われた「豊かな言語」であると考えます。ぼくは学生時代から外国語が苦手でしたが、多言語を学ぶとその豊かさにより気づくのではないかな。ドラッカーは、日本には日本語があることによって、世界の脅威から日本を守るだろうと言っていた気がします。

もっと日本語を学びたいですね。人工知能形態素分析のテクノロジーにも興味があり、一方で黒川伊保子さんの言葉と感性、音感が身体に与える影響にも以前から注目していました。ぼくは川上弘美さんの小説の「だわよ」にやられたことがあって、これは自分には書けない言語だな、と。日本語を学ぼう!

 

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