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つぶやきのまとめ。とりとめのない思考を書き綴っています。

『母が認知症 家族はボロボロ』

母が認知症、家族はボロボロ 〜親が認知症を発症したら家族に襲いかかる100のこと〜

 

昨日、Amazonから手尾広遠著『母が認知症、家族はボロボロ 〜親が認知症を発症したら家族に襲いかかる100のこと〜』が届いて読了しました。表紙を描いている大山あさこさんのブログが好きで、そのブログで知ったAmazonのPOD(プリント・オン・デマンド)です。PODはAmazon電子書籍を印刷物として出版するサービスですが、紙の本ではリンクが下線になってしまうため、電子書籍が便利かもしれません。

四六版の本かな?と思ったらムックの大きさで、表紙のインパクトに圧倒されました。文字も14ポイントぐらいで驚いたけれど非常に読みやすい。また、母親を介護施設に入居させるご自身の体験の経緯を客観的に整理されていて、すばらしいと思いました。

著者はとてつもない苦労をされたはず。しかし、母親や行政に対する腹立ちをストレートに書いている部分もあるけれど抑制されていて、何よりも「介護保険は破綻する」という業界の常識に危機感から「自分が書かねば」と筆をとった使命感に打たれました。

ケアマネージャーさんにお願いして介護認定、訪問介護をお願いする部分は、まさに去年から今年に自分が経験してきたことです。しかし、著者はあらゆる本で勉強されていて「えっ。そうだったんだ」という知識が多かったですね。また東京と田舎ではずいぶん違うもんだな、と。

ぼくの場合、あるケアマネージャーさんと介護施設の契約寸前までいったのだけれど疑問を感じる部分があって保留にしたところ「そのようなご要望であれば、こちらの介護サービスのほうが適しているかもしれません」と別のサービスを紹介いただいた。

契約書に印を押す寸前で白紙に戻してしまったため、そのケアマネージャーさんと介護サービスの方には申し訳ありませんでした。しかし、その後に紹介いただいた介護サービスは要望に合致していて、毎日の投薬確認からデイケアまでお任せしています。

田舎で現在、母の面倒をみてもらっている介護サービスは、ほんとうに親切で行き届いているんですよね。認知症の診断をしていただいているメディカルセンターの先生も素晴らしい。地域包括センターの方の対応にも頭が下がる。しかし、東京だったら・・・不安かもしれん。

とはいえ、いろいろと面倒なこともありました。ぼくの母は自律志向が強く頑固なので(おそらくぼくは母に似た)ケアマネージャーさんにお任せすることを「自分でやる」と言い張って、ケアマネさんのクルマのなかで1時間ぐらい言い合いをしたことがありました。そのときは電話で妹も参加したものです。

高齢の母について書くと「家族の恥を晒すのか」「そんなこと書かなきゃいいじゃん」という指摘もあると思う。ただ、超高齢社会から逃れられない現実が待っているし、手尾広遠氏のように徹底的に調べるとともに経験を整理して「共有」すべきではないか?と考えます。

認知症だけでなく、うつ病も同じ。 しかし、ぼくもそうだったから気をつけなければならないのは「同じ悩みを持つ誰かを救いたい」と考えることがあるのだけれど、単に「自分が救われたいから他人の悩みを訊いて満足する」だけの動機の場合があります。

自分の状態をリアルタイムで記述していることは参考になるでしょう。しかし「誰かを救う」のは別問題。自分が最悪の状態を抜け出して客観視できないと難しい。厳しい言葉かもしれませんが「まず自分を救え。自分を救えない人間は誰も救えない」。

ビジネスの成功談や教訓をブログで語りたがる自称・起業家も同様で「ある程度、成功してから言え」ではないかというのが持論です。もしくは謙虚に「自分はまだ成功とは程遠いが、こういうことに挑戦している。試している」というのが誠実では。見栄はあさましいぞ。

しかしながら、障がいや高齢やうつ病や貧困、あるいは政治や国際問題、環境問題について、フラットに「表現の自由」があるといい。安全地帯から言葉を投げる「評論家」は要らない。こうした問題に対してぼくらは「当事者」だと考えます。

当たり前の朝を迎えて、当たり前に生きることは実は当たり前ではありません。銃弾の降り注ぐなかで朝を迎えるひともいる。身体が動かなくて、天井を見上げてぼろぼろ泣いて朝を迎えるひともいる(ぼくもかつてそうだった)。

そういうことを感情的にならずに、落ち着いて話すことができる。そういう話に耳を傾ける。そんな自分でありたいと考えました。

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ちなみに、昨日書いたブログが誤字だらけでまいった「誤字らー」の自分が書くのもいかがなものか?と思いますが、とてもよい本なので、ぼくが気づいた誤字です。おそらく、AmazonのKDPは改訂が簡単にできると思うので、ご参考まで。

P.4

済ませているものもあします。 → 済ませているものもあります。

P.100

ショートステイから自宅に戻するのが → ショートステイから自宅に戻すのが

その他、行頭の1字下げ、不要な空白挿入などありましたが、全体の内容がすばらしいので、いっか!という印象でした。

 

www.kimamanaasako.com